教育のつどい大阪2017レポート募集開始!
教育のつどい大阪2017は、中河内地域で以下の日程で開催されます。
・全体会 10月21日(土)13時30分~ 八尾市
・問題別分科会 10月29日(日)9時30分~ 八尾市
・教科別分科会 11月12日(日)9時30分~ 東大阪市
※例年、問題別分科会の日に行っている「障害児教育」分科会は、今年度11月12日(日)の教科別分科会の中で行います。
あなたの日々の実践レポートをお寄せください。締め切りは9月15日です。分科会当日は必ずレジュメを印刷してご持参ください。
レポート提出はこちらから→ http://daikyoso.wix.com/kyoikunotsudoi
<分科会の紹介>
①国語教育
たしかで豊かな認識力と表現力を一人ひとりの子どもに育てる国語教育をどのようにすすめていくのか、交流したいと思います。子どもの事実を大切に、悩みや疑問を出し合い、学び合いましょう。
なかでも、文学を文学として読むことの意義をふまえて、教材研究のあり方、様々な指導方法等について話しあっていきたいと思います。説明文の指導についても交流しあっていきましょう。また、書くことの意味、読みあうことの意味をおさえ、子ども一人ひとりの課題や思いをどう受けとめ、どのように書く力をのばしていくのか、交流したいと思います。さらに、学習指導要領の問題点を明らかにしながら、各学年教科書の内容についても検討していきたいと思います。国語科の本質にもとづき、子どもたちの基礎・基本の学ぶ力を育てる国語科教育のあり方を考えあっていきましょう。多くの先生方、とくに若い先生方の積極的な参加を呼びかけます。
②外国語教育
すべての子どもたちに外国語を学ぶ喜びと平和な未来を開く力を!このテーマにもとづき、「何を」教えるのかを明らかにし、「知りたい」「わかりたい」という子どもたちの願いにこたえる豊かな授業の創造をめざして、次の様なことを話しあい、交流します。
①新学習指導要領や教科書の批判・検討。よりよい教科書・教材とは。②なぜ、何のために外国語を教え、学ぶのか。③外国語学習を通して、異文化を理解し平和で豊かな心をどう育てるのか。④自己表現活動など生徒と創る「楽しくわかる」授業とは。⑤映画や歌などを活用した授業とは。⑥小学校英語のあり方と実践を交流。
③社会科教育
科学と事実に基づき、地域の主人公としての子ども、主権者を育てる社会科教育をすすめます。地域の実態と子どもの発達段階をふまえた実践を研究・討議し、社会科の学力とは何かをあきらかにします。
①学習指導要領の問題点を明らかにし、科学的な認識を育てる授業について交流を深めます。②平和と民主主義、人権尊重を基調とした憲法学習を交流します。③子どもが暮らす地域の実態、歴史の掘り起こしをもとにした実践を交流します。④わかる授業、楽しい授業や教材を交流します。⑤若い先生方に、明日からの授業作りの参考になるような実践、教材の交流をします。⑥小学校・中学校・高校で使われている教科書の検討を行います。⑦歴史歪曲の動きに対する批判と検討をすすめます。⑧日本国憲法の平和主義、原発の問題、主権者教育をどうすすめているかを交流します。
④算数・数学教育
わかってできる楽しい授業がしたい。教員なら、だれでもそんな願いをもっているのではないでしょうか。しかし、現実には、朝の会からの計算練習、時間に追われながらすすめる授業と、難しい条件が山積みです。新学習指導要領では、さらに困難さが増しそうです。そのような状況の中でも、多くの学校には優れた授業実践があります。困難な中で、学ぶことのたのしさが実感できる授業をどのように創りだせばよいのか?「全国学力テスト」「チャレンジテスト」に振り回されず、本当の学力を育むために、知恵を出し合い、実践交流しましょう。
⑤理科教育
非系統的で画一的な学習指導要領に基づいた教科書、狭い学力観に基づく学力テスト至上主義、さまざまな問題が、子どもたちから理科を学ぶ楽しさ、自然を深く理解する喜びから遠ざけているという現状があります。
このような中で、学校では若い先生方を中心に「自然や科学について深く学び授業にとりいれたい」「発達段階に応じた授業を組み立てたい」といった声が強くなっています。
授業プランや授業の実践報告、観察の工夫や実験の紹介など交流する中で「すべての子どもに豊かな自然認識を育てる」という理科教育の原則に立ち戻った授業のあり方を考えましょう。物理、化学、生物、地学の各分野を総合的に議論する中で、小学校、中学校、高校の段階に応じてどのような認識を育てるのかということも考えていきましょう。
日々の教育実践の悩みや工夫をもちより、子どもたちの姿が見える分科会をつくります。明日からの教育実践に向かっていく元気がでる分科会を目指しましょう。
⑥美術教育
美術教育は生きる喜びと豊かな人間性を育むという、子どもたちの人格形成にとって大切な基礎基本の教科です。参加者の授業実践レポートや子どもたちの作品の交流をもとに以下のことについて学びを深めましょう。
①子どもたちの実態や発達を考え、生活実感に根ざした表現、豊かな感性を育む指導について考える。
②発達保障の観点から手仕事を通し、主体的につくる喜びを味わうことができる指導について考える。
③美術作品の鑑賞を通し、作品との対話の方法や美を感じる喜びを味わうことができる指導について考える。
⑦音楽教育
「芸術・文化の切りすて」、「学力偏重」の教育政策が、音楽教育にも多大な悪影響を及ぼしています。音楽教育に携わる者として心とからだがひとつになってこそ、発揮される「音楽の力」を子どもたちと味わっていけたらいいなと考えています。多種多様な文化、表現活動があふれているなか、子どもたちとつくりあげていく音楽活動はしっかりとした教材選択と教材分析のうえで、学習活動に織り込んで行けたらと思います。この分科会では、日頃の子どもたちの様子を交流しながら、自分たちの実践を語り合い、音楽の楽しさを実際に体感しながら音楽の世界を深めて行けたらと考えています。
⑧技術・職業教育
生徒のやる気を引き出す教材、生徒が保護者に見せたくなる教材を工夫しましょう。
日々の教育実践での悩みや工夫を持ち寄り明日からの授業づくりの参考になるような実践、教材の工夫を交流します。
(研究課題)
①生活に必要な道具の正しい使い方
②全ての教科の学びの中で生物育成を楽しむ
③エネルギー変換と原発
④専門実習で理解を深めるための工夫
⑤職業教育と地域・社会とのつながりについて
⑥職業高校改変後の各校のとりくみの現状・実践の交流
⑦今後の職業教育のあり方
⑨家庭科教育
小・中・高で学ぶ家庭科の内容の交流や実践を持ちより、魅力あふれる教材や実践の交流をしましょう。
①地域・家庭との連携を深めながら、科学的認識や基本的技能を育てる教育内容を考え合いましょう。
②日本の農業生産と関連づけた食料自給・TPPについて学び合いましょう。大震災と原発事故と関わる食・住の安全についても考え合いたいと思います。
③主体的な学びへとつながる教材の研究と家庭科教育の意義を深め、実践交流しましょう。
⑩体育・健康・食教育
子どもたちをとりまく教育、自然環境、親の多忙化にともない、ますます生きづらい現状があります。また、いじめ、不登校、児童虐待が後を絶ちません。
子どもたちの心と身体のゆがみの根本が何であるのかを深く追究すべく、その根底にある現代の政治、社会のあり方の責任も問われます。又原発、TPPによる食糧問題の課題も深刻化しています。子どもたちが安心・安全な生活が保障され、又教育現場で活躍できるように、日々の私たちの実践を体育・保健の分野から報告し、参加者で交流を深めたいと思います。子どもたちが自らの健やかな成長、健全な心身を養うために必要な知識が身につけられる様な手だてを話し合いたいと思います。
⑪生活指導・自主的活動
大人も子どもも生きにくい時代を生きることを強いられています。
子どもたちは自分自身を守る知恵も経験も十分もっていません。私たち大人が、子どもたちを守り子どもたちに豊かな未来を引き継ぐ重い責任を負っています。学校現場の子どもの「荒れ」「いじめ」「学校崩壊」が、子ども・教師・保護者の深刻な悩みと課題になっています。現状をどうとらえ、そのなかから解決の方向を見いだし、具体的に解決していくためには今どんな取り組みや工夫が必要で、有効なのか話し合い考える場にしたいと思います。次のことを中心に議論を深めたいと思います。私たちの日々の教育実践のなかで、学級・学年・学校の集団づくりを、どうすすめていくか。また、集団づくりの基礎として子どもたちの心をどう理解し、どのように信頼関係を築いていくか。互いに苦労話、失敗例、成功例の経験を交流し、解決の方向を探り、しっかりとした確信に結びつくような議論にしたいと思います。
⑬障害児教育
大阪の障害児学校における「過大・過密」問題は依然として深刻です。府教委が新たに示した「将来推計」では、大阪府立支援学校における「知的障がい児童生徒数」が、今後10年で1400人増加すると示されました。障害児学校の新たな学校建設による、子どもたちの学習権の保障が強く求められます。
障害児学級在籍数も増え、2016年度は、2.23倍(07年度比)となりました。過大・過密化、数値目標の押しつけ、管理強化が進められ、子どもの話をする時間さえない状況になっています。
今こそ、「権利としての障害児教育」の確立に向けて運動を進めてきたことに確信を持ち、子どもたちや父母の願いを大切にした、全ての障害児や援助を求めている子どもたちの発達を保障する実践や運動について語り合いましょう。また、通常学級の教育条件や高等学校での課題等、真のインクルーシブ教育や合理的配慮のあり方についても論議しましょう。
⑫発達・評価・学力問題
報告者のレポートをもとに、「学力づくり」「授業づくり」などの問題などを交流します。また、道徳、外国語教育の教科化をはじめとする極限を超えた詰め込みである新指導要領の特徴と問題点についても話し合いたいと思います。明日からすぐに役立つ具体的な報告も交流します。さらに、その実践の根底にある、子どもの見方やとらえ方も学び合いたいと思います。子どもや教育を取りまく状況がますます悪くなるなかで、私たちの実践はいつもうまくいくとは限りません。むしろ、うまくいかないほうがふつうなのかもしれません。そのような実践の中にこそ、今日の教育の課題があると考えています。共同研究者には、報告者を励まし参加者が明日からの実践に展望が持てるような研究的観点を持って、討論に加わっていただきたいと思っています。多忙な日々の中で、実践をまとめてくださったレポーターや、貴重な休日に会場へ足を運んでくださった参加者が、レポートして良かった、参加して良かったと感じてもらえるような分科会にしたいと思っています。
⑭幼年期の教育
①子どもの家庭や地域でのくらし、保育所・幼稚園・学校での実態や支援を要する子どもたちの実態を出しあい、子どもをとりまく問題点を明らかにします。
②2015年度からスタートした「子ども・子育て支援新制度」の実情など出しあい交流するなかで問題点を明らかにしていきましょう。
③小学校の基礎学力問題、保育所・幼稚園の統廃合・民営化・預かり保育・延長保育などの問題点を話しあい、父母・地域の人々と手を結び改善するための方向を見出していきましょう。
④保育所・幼稚園・子ども園・小学校の接続問題について学びあい、実践的課題を出しながら豊かな連携のあり方をさぐります。
⑮思春期・青年期の進路
思春期・青年期は、様々な課題を抱え、紆余曲折を繰り返しながらも、将来の進路を見据えて成長していく時期です。悩みつつ成長する生徒・青年のリアルな姿を持ち寄りましょう。そして、それを支え励ます実践を気軽に出しあい、深めあいましょう。
中学校チャレンジテストの実施など、入試を切り口に、いっそう競争をあおる動きが強まっています。このような「教育改革」の実態やその影響を話しあいましょう。未来へ向けて成長しようとする生徒・青年に寄り添い、その進路保障に関わる様々な実践・とりくみを持ちより、深めあいたいと思います。
⑰-A人権と教育
児童・生徒の基本的人権を守り、育てる教育実践や教育運動を交流したいと思います。
私たちがすすめる人権の教育は、教育の自由、研修の自由が保障されたうえで、子どもたちに確かな学力と生きる希望を育む認識を育てるものです。
府下では大阪府人権教育研究協議会・市町人研と行政が一体となって、同和問題に関する認識のゆがみをつくりだしています。
憲法と子どもの権利条約が生きる教育をすすめましょう。各職場でおこなわれている多様な教育実践を持ち寄り、交流しましょう。
⑰-B男女平等の教育
「格差と貧困」が広がっている大阪で、子どもと父母・保護者の生活破壊は深刻です。教育現場は、着々と物言わぬ教師づくりがすすみ、教師間や父母との共同の取り組みが、困難になってきています。もう一度、原点に立ち返り、共同の子育ての取り組みを継承しなければなりません。
子ども達や父母の願いや要求をもとに、進路・労働・家庭・性に関する課題を出し合い交流しましょう。子どもも大人も人間らしく豊かに生き、成長できる社会をつくるために学びあいましょう。
⑱平和と国際連帯の教育
「国会議員は『黒界疑隠』の間違いでは」と問うた中学生。「『正直』や『正義』の価値を先生が決めて大丈夫か」と声をあげた大学ゼミ生(朝日新聞投書欄)。思想信条・意見表明権を侵す政治や「特別の教科道徳」に対する子どもたち・青年の認識は確かです。真理・真実の認識、平和と国際連帯の教育を目指してきた私たちは、いま励まされています。
①安保法制をめぐり全世代が行動しています。戦争体験者からの「聞き取り」、地域にある戦争を伝えるものから学ぶ大切さを交流します。
②被害・加害・反戦抵抗などの側面から過去の戦争を学習します。
③戦争美化、改憲誘導の教科書に対しての、平和と国際連帯の教育の課題について交流します。
④原発事故・再稼働、核兵器、米軍基地、憲法、平和と安全の課題を読み解きます。
⑤東北アジアの平和や国際連帯へのまなざしを育てます。
若い教職員が瑞々しい感覚で憲法、平和学習を進めています。あなたの報告を待っています。一緒に語り合い、学びあいましょう。
⑲-1民主的学校づくり
大阪では、安倍「教育再生」に加え、維新政治による「教育こわし」がすすみ、子どもたちの荒れや教育困難が深刻化しています。
学校は、子どもたちの「ゆっくり先生に話を聞いてほしい」「授業を楽しくしてほしい」という気持ちや、「何でも相談できる学校にしてほしい」という保護者の願いや、「子どもたちに学力をつけたい」「子どもたちが喜ぶ顔が見たい」という教職員の願いが生かされることが必要なのではないでしょうか?子どもたちの意見が生かされ、保護者の願いがかない、教職員の思いが生かされる学校づくりはどうすれば実現できるのか、それぞれの現場での経験や実態を交流しながら、参加と共同の学校づくりについて話し合いましょう。
⑲-2父母・地域住民との共同
日本を戦争をする国に変えてしまおうと暴走する安倍内閣と維新政治による「教育こわし」のもと、子どもたちの生き辛さは増しています。しかし、情勢が困難になればなるほど、子どもをまっとうに育てたいという切実さは、多くの父母・地域住民の中に際だったものになってきているのではないでしょうか。
本分科会では、様々な立場からそういう声を出しあい、多くの経験を交流し、子育てについて共に考え、学びあう場にしたいと思います。次の様な観点で分科会を深めていきましょう。
①子ども・生徒・保護者の願いを率直に出し合う場づくりについて話し合いましょう。
②「こんな学校や教育を望みます」の声を出し合い、どうつくっていくのかを色々な立場から共に考え話し合いましょう。
③「いのち・くらし・教育」を守る運動の経験を交流し、話し合いましょう。
⑳教育条件
長期に続く不況のもとで、大阪の子どもたちは、極めて貧困な教育条件の下におかれています。そして貧困と格差が広がっています。子どもたちの就学(修学)保障をすすめる運動、自校方式の中学校給食を実現する運動などを学校で働く教職員だけではなく、教育行政や保護者・地域住民のみんなが協力しあって希望にあふれる学校をつくるとりくみが大切です。すべての子どもたちが、安心して学習することができる教育条件の整備がもとめられます。それらの実現のためには、財政学習・財政分析へのアプローチは必要かつ不可欠な課題です。
21環境・公害問題と教育
東日本大震災・福島原発事故から6年が経過して、いったん停止していた原発の再稼働が次々にすすめられようとしています。豊洲新市場予定地の土壌汚染問題に続いて、公営住宅でアスベストが使用されていた事実が新たに明らかになるなど、住民の安全・安心と環境・公害の問題は切り離せません。また、トランプ米大統領がパリ協定からの離脱を表明したことで、地球の温暖化にたいするとりくみにも心配な状況が生まれつつあります。いま、いっそう、主権者として正しい科学的知見をもとに、真実を求め、未来へつながる社会を展望する教育が求められます。
私たちの分科会では、持続可能な社会建設への道すじを明らかにすることを研究目標のひとつにすえて、身近な環境問題、公害問題を市民グループの実践や教育実践、教材分析などを報告・交流してきました。昨年度は、アクティブラーニング教材を使った『公害から学ぶ市民力』をはじめ、『学校でソラダス』の運動、全国教研の報告と環境と生物の多様性を教える教育実践を中心に参加者・助言者が率直に意見を交流しました。本年度もレポート報告、フリートーク、ミニ講演を行いたいと思います。
22文化創造と教育
安倍政権や維新政治につながる思想・文化・歴史認識の下で、「厳しい競争的環境におく。強い力で規範を守らせる」といった風潮が子どもたちを追い詰めています。一方、こういった風潮に反対する力も強まっています。 民主主義を求める文化創造を再認識し、より発信力を高める動きも起きています。まさに双方がせめぎ合っている状況です。
これまで、この分科会では、①地域の文化や歴史、平和の大切さを伝え続けることは人と人とのつながりをつくり、広げていく。②人間への信頼を豊かに育む文化は、広く人々の共感の和も広げる。子どもたちはもちろん、大人たちも文化を吸収して成長していく。③学校・地域における図書館の存在意義は大きい。情報発信基地であるとともに文化創造への土壌でもある。④個々の実践を互いに励ましあい、響きあう学校づくり、平和で民主的な社会の形成へと発展させていく―を確認してきました。自分の思いを形に表し、社会に発信することこそ文化創造の出発点です。
23教育課程・教科書
2013年特定秘密保護法、2015年「戦争法」そして2017年共謀罪を強行採決した安倍政権は、改憲を2020年に行うことを視野に入れ、いよいよ「戦争する国・人づくり」をすすめてきています。また、3月には「道徳の教科化」に伴い、修身に匹敵するような「道徳教科書」を検定、改悪教育基本法を全面的に押し出した学習指導要領を発表しました。また、「小中一貫教育」などを柱に教育課程の複線化などが、その検証なしに「新たな教育」として現場に押しつけられてきています。
こうした中、教育課程・教科書分科会の意義はますます重要となってきています。①各地域・学校でどのような状況のもと、教育活動が推し進められようとしているのか、また子どもの実態をどうとらえ、教育実践に結びつけているか ②「道徳の教科化」やその教科書の問題点、新学習指導要領の問題点を洗い出し、どう対抗軸を築くか―を目の前の実践をもとに話し合い、子どもの成長と教育の可能性を見つけ、切り開いていく交流となることを期待します。
24生活科・総合学習
本分科会は、小学校低学年「生活科」と、小・中・高校の「総合学習」について考える分科会です。もともと道徳性の強かった「生活科」ですが、今年3月に告示された新指導要領では更に色濃く表れています。現場では、内容が多様かつ不明瞭になり、教科としての意味がわからなくなっているのではないでしょうか。3年生以降の理科・社会の内容との段差も大きく、気になるところです。
私たちは、生活科を「自然・社会・ヒト」を学ぶ科学的認識の土台作りの教科として位置づけています。また、総合学習は、教科学習とも連動し、「いのち・くらし・地域・環境」等を児童・生徒の発達段階に応じて豊かに学び合う場にしていきたいと考えています。
生活や発達に課題を抱える子どもたちはどのクラスにもいます。そんな子どもたちも含み、目を輝かせて取り組める価値ある学びについて一緒に考えましょう。又、新指導要領の中味についても検討しましょう。
25登校拒否・不登校
2015年度の登校拒否・不登校の児童・生徒数は、3年連続の増加となりました。大阪府は全国5位、高校生の不登校と中退は連続して全国1位です。
登校拒否・不登校は、国による競争と管理の教育の押しつけがもたらしたものです。大阪の「維新政治」の教育は、国の施策を先取りしたものといえます。
この分科会は、教職員や相談員と親たちがともに登校拒否・不登校について考える場となっています。お互いの悩みや経験・取り組みを、レポートをもとに交流し学び合いましょう。
昨年12月には教育機会確保法(いわゆる不登校対策法)が成立し、3月には文科大臣の「基本指針」にもとづいて各自治体・教育委員会と学校に施策が具体化されていきます。また、昨年7月には不登校に関する調査研究協力者会議による「不登校児童生徒への支援に関する最終報告」が発表されました。
どちらもこれまでの不登校対策への反省はなく、再登校推進や家庭への指導など子どもや家族を追い詰めるものになっています。これらについても学んでいきましょう。
全体会講師
中山 讓さん(ゆずりん)プロフィール
静岡県で小学校教員を11年間つとめた後、93年4月から「つながりあそび・うた研究所」に加わり、コンサートや学校公演、実技研修会で全国を駆け回り活躍。
「柚梨太郎」のペンネームで、教員時代から創り続けているオリジナル曲は、現在480を超える。どの曲も子どもたちの心をとらえ、全国の多くの小学校、幼稚園、保育園などで歌われている。
代表曲「きみとぼくの間に」「きっとできる」「ドンマイ」「少年少女冒険隊」「笑顔ありがとう」「みんながいるから」「笑顔がかさなれば」「先生」など多数。