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2015年お知らせ活動紹介・見解

大教組第190回定期大会 特別決議

大教組第190回定期大会 特別決議

 

教え子を再び戦場に送るな!

「戦争法案」ストップ! 大教組1000人拡大を必ず実現しよう!

 

(1) 「戦争法案」を共同の力で必ず廃案に追い込もう

 「戦争法案」による戦争の危険が迫り、今、教室では「先生、僕たち戦争に行かされるの?」という切実な問いかけが広がりはじめている。私たちはきっぱりと「憲法9条があるから、大丈夫!」とこたえきれるよう、「戦争法案」を断固阻止していこう。

 5月14日、安倍政権が閣議決定し、ただちに国会に上程した「戦争法案」は以下の点で、歴代政府が国民に説明してきた海外派兵の制約さえ突破する過去最悪の憲法9条破壊の法案である。

 ①集団的自衛権行使具体化(武力攻撃事態法改定案)だけにとどまらず、日本周辺地域に活動限定されていた自衛隊を、米軍と一体になって武装した自衛隊を地球のすみずみに派遣できる(重要影響事態法案)②イラク戦争やアフガン戦争でも、憲法9条がかたく禁じ、「戦闘地域」には派遣できなかった海外派兵を、今回は「戦闘地域」にも派遣可能になる③日本が直接攻撃を加えられていなくても、米軍等と一体になって、自衛隊が先制攻撃をおこなうことができる④本来、警察対応すべきグレ-ゾ-ンに自衛隊を派遣(尖閣諸島)することができるなど、自衛隊に武器使用を認め、日本と日本国民を「戦争する国」に引きずり込む中身となっている。

 また、安倍「教育再生」の下で、中学校教科書における領土問題の政府見解押し付けや、「従軍慰安婦」の文言削除、侵略戦争の記述削除がおこなわれ、育鵬社などのつくる会系教科書採択の動きも強まっている。

 戦後70年間、海外の戦争で誰一人「殺し」「殺される」ことはなかった日本が、「戦争」か「平和」かの大きな岐路に立っている。

 しかし、安倍政権の暴走は国民世論との矛盾を広げ、報道各社の世論調査でも、そのことが明確に表れている。「産経」の調査(4月28日付)では「戦争法案」の「今の国会での成立」に「反対」が49.5%、「賛成」が36.2%、「朝日」(5月19日付)では、「今の国会での成立」は「必要ない」60%、「必要ある」23%、「戦争立法」に「反対」54%、「賛成」30%、「毎日」(5月25日付)では「今の国会での成立」に「反対」53%、「賛成」32%となっている。

 さらに橋下「維新の会」の野望を打ち破った「住民投票」勝利は、暴走する安倍政権に痛打を与え、全国の仲間に大きな勇気と展望をあたえている。今こそ、大教組組合員が職場で学習を旺盛におこない、学校・地域・大阪府内各地で「戦争法案」ストップの世論を高めるとりくみに参加しよう。そして、「戦争法案」反対の一点で幅広い共同を一気に広げ、必ず「戦争法案」を廃案に追い込もう!

 


(2)飛躍的な組織拡大・強化を必ず実現しよう!

 今後の大教組運動を担う青年教職員の本格的な組合加入が府内各地ですすんでいる。青年教職員を中心とした、共済加入が飛躍的に伸びるなど、組合加入の条件がかつてなく広がっている。また、職場活動をはじめ、橋下「維新の会」による「大阪こわし」「教育こわし」との真正面からのたたかいや、「住民投票」勝利に向けたとりくみを通して、組合所属や立場を超えて大教組への信頼が高まり、大教組の存在意義はますます大きくなっている。「住民投票」のとりくみを通して、青年組合員が大きく成長し、積極的に「青年が青年」に声をかけるなど、組合加入がすすんでいる。このことに確信をもち、「連帯と助け合いの職場活動・職場づくり」にとりくみ、加入への対話・はたらきかけを旺盛にすすめよう。そして、「教え子を再び戦場に送らない」たしかな土台となる、大教組1000人拡大を必ず実現しよう。

 以上、決議する。

 

2015年5月30日 大阪教職員組合第190回定期大会

(2015.6.4)