第58回「建国記念の日」不承認のつどいの講演動画を公開しています
新井勝紘さんの講演動画はこちら
戦前の「紀元節」にあたる「建国記念の日」に不承認の意思を示す、第58回「建国記念の日」不承認2・11大阪府民のつどいが、2024年2月11日に開かれ、180人が参加しました。
「関東大震災100年を経て―絵巻に描かれた現代への教訓―」をテーマに記念講演した新井勝紘・元専修大学教授は、まず関東大震災(1923年)から半年後に墨田区の小学生たちが描いた絵を紹介。警官が通行人に銃を突きつけて検問する様子や、武器を手にした多数の人たちが朝鮮人を捕まえている絵を示し、「子どもたちにとって、火や煙より怖かったこととして記憶に残っている」と話しました。
新井さんが一昨年発見した「淇谷」(きこく)という画家が描いた「関東大震災絵巻」には、「よく省みてほしい」と朝鮮人虐殺を含む震災被害の全容が描かれています。新井さんは絵巻を読み解きながら、虐殺が軍や警察とともに自警団、群衆など官民一体で公然と行われたことを説明し、「地域でタブー視され、一世紀を経っても不明な点が多く、虐殺は歴史になっていない。わずか数人だが、あえて虐殺を描いた人たちの気持ちを汲むべき。我々はバトンを渡された」と結びました。
文化行事として、山本純子さんがフルート、黒木耀子さんがピアノを演奏。意見発表は、「2025大阪・関西万博をめぐって現場で起こっていること」として、大学と学校教育の現場から報告がありました。
会場には、「関東大震災絵巻」の実物が展示され、参加者は息を飲んで見入っていました。
集会で確認された集会宣言は、こちら
(2024.2.16)